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ナショナルチームの持つ力ってスゴイ「インビクタス 負けざる者たち」

ノンフィクション
05 /06 2013
インビクタス〜負けざる者たち
ジョン カーリン 八坂 ありさ
4140814063



インビクタス / 負けざる者たち [Blu-ray]
モーガン・フリーマン
B004PLO5II



 クリント・イーストウッドが監督の映画「インビクタス 負けざる者たち」を見て、すごく良かったので原作本も読んでみたくなりました。
この本を読むまでは、南アフリカといえばアパルトヘイトで治安が悪くて、なぜサッカーのワールドカップを開催したのか疑問でした。そんなところで開催しなくていいじゃないか、と思ってました。この本ではラグビーのワールドカップが重要なテーマになってますが、ラグビーワールドカップの成功が南アフリカサッカーワールドカップの誘致にも繋がっているのではないかなあと思います
 映画の方では、ラグビーワールドカップの話にほぼ絞ってますが、本の方ではネルソン・マンデラの人生や政治手腕が多く描かれ、ワールドカップは全体の3分の1ぐらいしか割かれていません。
ネルソン・マンデラは27年間の投獄を経て、南アフリカの大統領になります。彼は非常に魅力がある人間性で、出会った人を魅了する力、英語でいえばcharm、日本語でいえばひとたらしとでも言うのでしょうか、そのような力があったようです。マンデラはその力で、敵である白人も引き込んで南アフリカという複雑な人種構成の国を分裂させずにまとめようとします。

 まあ、もちろんマンデラのとった政策がなにもかも大当たりで大成功、というわけではなく、南アフリカは今でも当然深刻な問題を抱えていると思うのですが、マンデラのとった行動、人種間の憎しみ・恨みを捨てて国としてまとまろうとする手段としてのラグビーワールドカップは大成功します。映画でもラグビーワールドカップの軌跡はほんとに感動しますが、本でもじわっと涙が…。ナショナルチームの持つ力というのはすごいし、またそれに勝利が加われば国民が熱狂するのも当然なんだろうなと思いました。
それを最大限に利用しようとするマンデラは、かなりの策略家です。もちろん人格者でもありますが、妻と離婚するなど家族とはあまりうまくいってなかったり、人間臭いところもこの本では書かれています。

 原題はPlaying the enemyというタイトルがついてます。ネルソン・マンデラの思想を表しているのだと思います。
映画のタイトル「インビクタス」は英国詩人ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩「インビクタス」からとったもの。"I am the master of my fate. I am the captain of my soul."という詩が獄中のマンデラをささえたそうです。

 本を読むと、映画はほんのちょっとしか描かれてないんだなーと思いましたが、映画もいい出来なんで見て損ないと思います。

ぎんこ

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